魔法がとけるまで
いつもの毎日の中で
翌日から、いつもの毎日が始まった。ニッキューの配達担当は、伊勢原さんに変わっていた。



「まいど。昨日は、お手数かけました」



「いいえ…。あれから、記憶は…」



そう聞くと、伊勢原さんは首を横に振った。



「記憶が戻るまで配達はできないので、内勤をしていますよ」



「…そうですか…」



伊勢原さんは、配達を済ませて帰っていった…。


座間さんは、とりあえずいつもの生活に戻ったみたいや。



そのうち記憶が戻れば、私と過ごした時間は、完全に忘れてしまうやろう。



それで、いい。
お互い、いつもの生活に戻ったんやから…。
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