魔法がとけるまで
すれ違い
『ノー』とは言わせない綾瀬さんは、私の返事も気持ちも聞かずに、彼女にしてしまった。



彼女にされてしまった私は、完全に受け身で、なるようにしかならないと思っていた。



つまらん女や…と、飽きて捨てられるかもしらんし、私が好きになってしまう可能性だってあるんやから。



私は、いつも通り働き、家ではショコラに寂しさを紛らわせてもらっていた。



そして、金曜日の夜は必ず、綾瀬さんからの誘いがあった。



意外にも綾瀬さんは硬派な人やった。シモネタを言うわりには、付き合い始めて1ヶ月が過ぎてもキスはしてこなかった。


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