魔法がとけるまで
急に私の体を離した…かと思うと、唇を吸うようなキス…。強引に割って入ってくる舌に、翻弄された。



「…やっ!」



どうしていいのかわからずに、掴まれていた腕を無理矢理ほどいた。



怖かった…涙目になって訴えかけた…。



「かわいいな、祥子は」


そんな私を、綾瀬さんは鼻で笑った。



「嫌です…こんなの…」


「悪かったな。ちょっと強引すぎた?」



私は、黙って頷いた。



「ははは。次は、優しくするから…な?」



優しく頭を撫でられ、少しだけ安心するもつかの間…。



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