ツンデレくんを呼んでみた。
喉の奥からぐっとこみあげてくる熱い何かを必死に堪えた。
気持ち悪い。
気分は最悪だ。
自分の姿が変じゃないか確認してから鞄を持って再び歩き出した。
ここはどこだろう。
大学の近くなことは確かだろうけど、自分の家と大学を往復するばかりの生活をしているから、大学の近辺は正直知らない。買い物もアパートのすぐ傍にスーパーもコンビニもあるからいつもそこで済ませるし。
大通りを道なりに歩いていると、ふと見慣れた景色が目に入った。大学の正門が見えた。
本当に近くだった。
内心安堵して白い息を吐き出した。
「奈子」
背後から聞き慣れた低い声がして咄嗟に振り向いた。
「中出……」
マフラーに顔を埋めている中出がいた。
どきりと嫌な動悸がした。
どうして一番会いたくない時にこいつはあたしの前に現れるんだろう。
「どうしたの」
「今から家行こうとしてたとこ」
「ああ……また研究室に篭ってたんだ」
「ん」
邪険にあしらうわけにもいかなくて、中出の少し後ろに着いて行くように歩いた。
酔いはすっかり冷めていて、さっき起こったことがまるで夢みたいに記憶の中で既にぼやけていた。
気持ち悪い。
気分は最悪だ。
自分の姿が変じゃないか確認してから鞄を持って再び歩き出した。
ここはどこだろう。
大学の近くなことは確かだろうけど、自分の家と大学を往復するばかりの生活をしているから、大学の近辺は正直知らない。買い物もアパートのすぐ傍にスーパーもコンビニもあるからいつもそこで済ませるし。
大通りを道なりに歩いていると、ふと見慣れた景色が目に入った。大学の正門が見えた。
本当に近くだった。
内心安堵して白い息を吐き出した。
「奈子」
背後から聞き慣れた低い声がして咄嗟に振り向いた。
「中出……」
マフラーに顔を埋めている中出がいた。
どきりと嫌な動悸がした。
どうして一番会いたくない時にこいつはあたしの前に現れるんだろう。
「どうしたの」
「今から家行こうとしてたとこ」
「ああ……また研究室に篭ってたんだ」
「ん」
邪険にあしらうわけにもいかなくて、中出の少し後ろに着いて行くように歩いた。
酔いはすっかり冷めていて、さっき起こったことがまるで夢みたいに記憶の中で既にぼやけていた。