ツンデレくんを呼んでみた。
すぐそばにある玄関のドアを開けると、中出が立っていた。


細い目が、眠そうにいつもより細められていた。近くで見ないと目が開いているのかわからないレベルだ。


「泊まらせて」

「……お疲れ」


あたしは中出を上げてそのまま部屋に向かった。座ってから片手に酒の缶を持っていたことを思い出した。


「中出、飲まない?」

「……何」


中出がちらりとあたしの手元の缶を見た。


「ちょっと飲んだんだけど、あたしには多くてさ」

「弱いからな」

「あ、缶に口つけてないから安心して。コップにうつしたから」


あたしは缶を持ってる反対の手でテーブルに置かれているグラスのコップを指差した。


「……別に気にしないけど」


缶を受け取った中出はそのまま中身を喉に流し込んだ。あたしには絶対できない。


ごくりと喉仏が上下に動いたのを、あたしは見逃さなかった。


いいなあ。なんかエロいなあ。


ものの数秒で缶の中身を飲み干した中出は、あたしに缶を押し付けて風呂場に消えて行った。


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