ツンデレくんを呼んでみた。
「俺、そこまで信用ねーのか」

「中出を信じてないわけじゃなくて、中出の周りが信用できない」


かと言って、何かをする気は一切ない。


「……めんどくせ」

「あたしも思った」

「あとどうでもいいけど、見えてる」


中出があたしの胸元を指差した。


視線を下ろして自分の姿を見ると、部屋着のボタンが外れて胸元がはだけていた。


ブラをしていないから中出にも小さいと言われた胸がまる見えだ。


「は、早く言ってよ!」


あたしは顔を真っ赤にさせながら服の前を手で掴んで、おぼつかない手つきでボタンを閉めた。


そんなあたしの姿を見て、中出は声を殺しながらも笑いは堪え切れずにくつくつと笑っていた。


「やっぱ酔ってるんやないの?」

「う…………早く寝ることにします……」


つい数分前までしていた破廉恥なことに、今更恥ずかしくなってあたしはおとなしくすることに決めた。


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