大好きなキミ。
いきなり。
玄関のドアを開けたら…
「え!翔!?」
翔がいた。
「なにが、え!だよ。」
そう言って翔は家の中へ入っていた。
「翔ちゃん、いらっしゃーい♪」
元気にママが言う。
「ママが呼んだの?翔のこと!」
「呼んだと言うかー、翔ちゃんのママ今日いないらしいし、お昼ごはんいっしょにどうかなぁーと思ってね♪」
ママは私になにも言わず、こういうことするからビックリする。
「そうだったのか…」
「翔ちゃん、そこ座っててー!奈留、翔ちゃんのテーブルクロス敷いて。」
「はいはーい。」
私はお客さんが来たとき用の所にテーブルクロスを敷いて、その横の私の定位置に座った。
ママは私の前で、その横がパパで。
パパの前の席がお客さん用のところだ。
「さんきゅ。」
「あ。うん。」
翔のひとことひとこにビックリしてしまう。
テーブルクロスを敷くだけでも緊張しちゃう。
「奈留ー!ごはん出来たから運ぶの手伝って。」
「はーい。」
「俺も手伝うよ。」
「あ。ありがと。」
こういう行動とか言動にキュンキュンしてしまう。
そして、ダイニングテーブルにごはんが並んだ。
サラダ、ドリア、スープ。
なぜか、フランスパン。
今日は洋食だ。
「「「いただきまーすっ」」」