大好きなキミ。


「純香(スミカ)さん、ごはん美味しいです。」

翔はママのことを名前で呼ぶ。
幼稚園のときおばさんって言ったら本気で怒られたらしい。

「よかったわ~♪このドリアのソースこだわったのよね~♪」

ママはドリアが大好きだ。
ソースを何種類もつくってストックしてお昼に焼いたりしている。

「ママ、ドリアばっかりじゃん。最近。」

「いいじゃない。美味しいんだから~♪」
 
ママは週に2回はドリアを作る。

「美味しいけどさ。」

「文句あるなら毎日俺に届けろよ。笑」

翔はニカッと笑った。
キュンキュンして顔がカーッと熱くなっていくのがわかった。

「や、や、や、やだよ。」

思わずキョドってしまった。
翔がいきなり笑うから…

「奈留と翔ちゃんはクラスどーだったの?また一緒になっちゃったりとか?笑」

ママはそんな訳ないわよねと言う顔で私たちに質問した。

「純香さん、それがまた一緒なんですよ笑」

「あら!すごいわね笑まさかの運命ってやつ?笑」

ママは余計なことを言う。
いつもそう。

「そんなんじゃないよ!」

顔を赤くしながら私は答えた。

「はいはい笑。隆二くんとか愛ちゃんはどうだったの?」

「いっしょだったよー!」

「よかったじゃない!」


そんなこんな感じで世間話をして、ごはんを食べ終わった。

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