オタ恋っ!
ーー………
「ふー。ごちそうさまでした〜」
満腹満腹、と栞里はお腹をたたく。
…………
「まあでも。優しいんだね、とにかく」
栞里は、私の話しを聞いて納得したようで。
「いいところ、友達止りってやつかな」
弁当の箱をしまいながら、栞里は呟いた。
………
「でも、もし川崎が私のことを好きだとしても、私が好きなのはきーたんだから」
「はいはい、戻ってこーい」
好きだねぇ、と栞里は呆れたように笑った。
ーーカラン
口に含んだのど飴は、憎いほど優しいぶどうの味がした。