オタ恋っ!
ーー………
帰りのSHRが終わり、帰りの準備をする。
「ねぇあず。川崎くんって何組だっけ?」
少し緊張気味の栞里が
頬を赤く染めている。
「今下駄箱行けば会えるはずだよ。
あいつ早いから」
ありがと、と足早に教室を出て行く。
いつもは一番のりで下駄箱に向かうけれど、今日はそうはいかない。
もし私が一緒に帰る羽目になってしまえば
栞里は悲しむだろう。
…協力するんだから。
ーー………
しばらく外を眺めていたら
見えたのは
仲良さそうに並んで歩く
栞里と川崎の姿。
ーーッ
少し遠ざかるその二人を見つめて。
こんなにも心が痛くなるのは
何故だろう。