オタ恋っ!
「うん…その…」
なんて言ったらいいのか。
うまくまとまらない。
でも聞きたいこと。
今の栞里なら
すぐに答えてくれるだろう。
「…恋ってどんな感じ?」
……………
ーーふっ
真面目に聞く私をよそに
栞里は目を細めて笑った。
「え?なんで笑うの」
「だって…あははっ」
ただならぬオーラを出してたのに、そんなこと急に聞かれたから。
と、栞里は笑った。
「恋かぁー…」
紅茶を含みながら
しみじみと栞里は呟く。
「そんなの定義なんてないよ」
ーーコトッ
カップを起きながら言う。
「どういうこと?」
そのままだよー、と栞里は笑う。
「恋ってね、理屈じゃないの」
栞里はゆっくりと話し始めた。
ーーー
ドキドキするのが恋じゃない。
栞里はそういう。
ーーー
その人の顔が見たくなったり
一緒にいて安心したり
そばにいたいっておもったり。
「私は、それが恋だと思う」
栞里は微笑んだ。
…………
「ねぇ、あず」
「え?」
急に真剣な眼差しを私に向ける。
「話を聞いて、今……」
……………?
「誰のこと考えてる?」