オタ恋っ!
見上げるとそこには
綺麗、というのが印象の女の子が
立っていた。
…………
「…あの?」
「っあ、はいっ」
やばい、見惚れてしまった。
「ナースさん呼びましょうか?」
「…いや、大丈夫です。部屋に戻るだけなので」
「部屋はどこですか?」
203号室です、といいかけた時に
その子は俺の片腕を持ち上げ
片方の肩を組んだ。
…連れて行ってくれるのか。
「…あの…ありがとうございます」
「いえ」
右隣りからはラベンダーの
優しい香りがした。