二枚





祥子は署の玄関まで来ると、浜田に呼ばれて、署の車で現場に向かった。




まだ、朝日は出ていない。




薄暗い車の中、運転しているのは浜田だ。




普通なら、部下が運転するものだろう。




しかし、祥子には車の教習所に通う時間がなかった。




そのため、二十歳以上も年上の浜田に運転してもらっているのだ。




祥子はいつも、申し訳ないなと思いながら乗っている。




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