二枚
祖母の家には、自分の叔母にあたる未婚の父の妹がいて、
わざわざ顔に出して、祥子がいる事を煙たがった。
だから尚更、勉強に時間を費やした。
ひたすら、父のあの笑顔の場所を求めてーーー。
結果として夢は叶い、こうして一人で暮らしているのだ。
少し早く起こされたって、しょうがないじゃないか。
しかし、どうせ生々しい死体を見るのは目に見えている。
ああ、また朝ご飯が食べれそうにないな。
スーツに手を通しながらも、祥子は心の中でぼやいていた。