二枚





祥子は自分の身なりをある程度整えると、タクシーを呼んだ。




タクシーはものの数分で着き、祥子の行き先を聞いた。




祥子は取り敢えず、いつもの勤務先の署の名前を言った。




タクシーの運転手はかなり年輩の男性の方だが、とても気さくだった。








「おや、若いのにこんな朝っぱらから、警察署かい?」




「ああ、はい。一応そこが勤務先なので。」




「へぇ! て事は、刑事さんなのかい?」




「ええ、まだ新米ですが。」





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