私が恋したのは女の子でした。
 その日の夜。

 布団の中で、私はなかなか眠りにつけないでいた。

 かえでくんの告白は私の心に重くのしかかっていた。

 男の子だと思っていたのに、本当は女の子。

 そんな事情知らなくて、好きになってしまった人。

 きっかけは一目惚れだったけど、いつの間にか存在はすごく大きくなっていた。

 だけど……。

 今でも好き……? 

 私は……かえでくんがそれでも好き……? 

 私は……かえでくんが男の子だから好きになったの……? 

 でも……正体を知ったら……好きじゃないの……? 

 わからない……。

 自分の気持ちはわからないけど……。

 かえでくんのことを思うと胸がぎゅっと締め付けられて、苦しくて……。

 泣きたくなる私がいるのでした。
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