私が恋したのは女の子でした。
「み、見せられる……。裸でも見せられるよ!!」

 私は心を開いている、そんな気持ちを示したくて、そう答えた。

 だけど……

「そう……。裸になれるんだ」

 かえでくんの表情に、その答えが間違いだったと思い知らされた。

 翳る表情。憂いを帯びた表情。

 それは……私の言葉が嬉しくないという証。

「それって僕が女だって思ってるからでしょ。同性に身体見られることなんて抵抗ないもんね」

 なんかひどい……。

 私のこと試したの? 

 少し怒りも混じって言葉の出ない私に、かえでくんは冷たく言い放つ。

「僕、あかりちゃんを信用できない。なんだかんだ言っても男として見てくれてないんだよね」
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