コイスルハナビラ SAKURA
猫さんは、少しびっくりしたような、照れたような素振りを見せる。

そして、そそくさとあたしのところへ帰ってきた。


「こんなに注目浴びるとは、思わなかったよ~」

「ううん、浴びますよ! 凄くカッコ良かったです!」


心の底からそう思う。

思わず、拳を握りしめているあたしがいた。


「あははっ! そう? ありがとう」


あたしの言葉に、猫さんは嬉しそうに笑った。


パンダと猫のかぶり物同士を、くっつけて話すあたしたち。

こうすると直接振動が伝わって、小声でも良く聞こえる気がするから。


< 144 / 186 >

この作品をシェア

pagetop