コイスルハナビラ SAKURA

「ふうっ!」


それから3時間が過ぎた。

お昼時の仕事を、無事に終わらせたあたし。

嵐のような忙しさから解放され、あたしは一息をついた。

建物の陰に隠れて、かぶり物のアゴの部分から水分を補給する。


白い砂浜に水を落とす。


それくらいの勢いで、あたしの体が水分を吸収していく感じがする。


それだけ、汗をかいているってことよね。

春の着ぐるみで、こんなにってことは……

夏場はどれだけなんだろう……


あたしは、想像して身震いした。


「……でも、今からお昼休憩~!」


今から食事して、冷たいもの食べて、休憩して……


「また、頑張るんだ!」


あたしは、スキップするようにケレスの入り口へと向かった。


< 150 / 186 >

この作品をシェア

pagetop