コイスルハナビラ SAKURA
「ふうっ!」
それから3時間が過ぎた。
お昼時の仕事を、無事に終わらせたあたし。
嵐のような忙しさから解放され、あたしは一息をついた。
建物の陰に隠れて、かぶり物のアゴの部分から水分を補給する。
白い砂浜に水を落とす。
それくらいの勢いで、あたしの体が水分を吸収していく感じがする。
それだけ、汗をかいているってことよね。
春の着ぐるみで、こんなにってことは……
夏場はどれだけなんだろう……
あたしは、想像して身震いした。
「……でも、今からお昼休憩~!」
今から食事して、冷たいもの食べて、休憩して……
「また、頑張るんだ!」
あたしは、スキップするようにケレスの入り口へと向かった。