コイスルハナビラ SAKURA
第4話『RAINY BLUE』
「なんで……橘先輩が……」
あたしの身体から、力が抜けていく。
手に力が入らず、持っていた鞄と袋が床に落ちた。
袋の口から、まだ少し青いリンゴが転がり出る。
「あら……あなたは……」
橘先輩も、あたしが誰か気付いたようだった。
橘先輩は、こぼれたリンゴを拾おうと腰を浮かせる。
その瞬間、豊かで形の良い2つの乳房が現れた。
慌てて、毛布で身体を隠す橘先輩。
どうやら、裸でいることを忘れていたみたいだった。
先輩のその姿を見た途端、あたしは心臓を鷲掴みにされたような感覚を覚えた。