コイスルハナビラ SAKURA
「……涼ちゃん!」
あたしは、涼ちゃんの名前を叫んで立ち上がった。
「……これはどういうことなん!? 体調悪かったんじゃないん!? 何で、橘先輩が裸でいるん!!」
あたしは一気にまくし立てる。
もう、なりふり構ってなんかいられなかった。
「さくら……」
涼ちゃんは、ゆっくりとした口調で話し出す。
「1回限りの過ちだ」
「魔がさしたんだ」
「本当に悪かった」
あたしは、そういう言葉が出てくるものだと思っていた。
でも……
涼ちゃんの口から出てきた言葉は、あたしの想像をたやすく裏切った。