コイスルハナビラ SAKURA
「……あ、もしもし、叔父さん?」
よそ行きの声を出す麻紀ちゃん。
「うん、この前の件……うん……まだ空いてる?」
麻紀ちゃんは、チラチラ横目であたしを見る。
「……そう、よかったー!」
ホッとした様子を見せる麻紀ちゃん。
さっぱり意味がわからないあたし。
「……じゃあ、友達連れて行くけぇね!」
……ん?
連れて……行く?
頭の上をハテナマークが吹き荒れる中、麻紀ちゃんの電話は終わった。