コイスルハナビラ SAKURA

「あ……あ~、おばさま~!」


そのとき、不意に麻紀ちゃんがあたしとお母さんの間に入ってきた。


「実は……」


麻紀ちゃんが、涼ちゃんのことを説明してくれるのかな……


「さくらってば……」


それでも、やっぱり心配かけちゃうよね……


「……イメチェンしようと自分で髪切ったみたいです!」


……え?


想像と違う言葉に、あたしは驚いて顔を上げた。


「それで、失敗しちゃって……」


麻紀ちゃん……?


「恥ずかしくて外に出られーん! ……ってなってたみたいです!」


そう言って、麻紀ちゃんは笑顔を見せた。


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