秘密だらけの孤独姫
ガチャ
「失礼します…」
あ。本当に誰もいない…
「燐斗の部屋って…久しぶりに来たかも…」
…ってそんなことより…
体温計を探さないと…‼︎
ガサゴソ
あれ?ない…?
「どこなの…?」
今、思ったんだけど…
私…
泥棒になった気分…(笑)
まぁ。いっか。
燐斗の部屋にもないなら、我慢しよう。
ガチャ
んん?
ドアが開いた…?
燐斗「姉ちゃん…?」
「あ。いいところに…」
燐斗「?」
「体温計ってどこ?」
燐斗「体温計?」
燐斗が「うーん」って唸ってる…
もしかして…
体温計がわからない…
とか?
燐斗「姉ちゃんの部屋には、なかった?」
「うん。なかった」
…体温計は、やっぱりわかるよね…
燐斗をバカにした私がバカだった…
「あれ?流星は?」
燐斗「流星なら、母さんと話してる」
「ふーん」
燐斗「母さん、流星のこと気に入ってるんだ…」
「なるほど…」
流星は、明るいから気に入られやすいんだね。
「てか、燐斗って無口な振りしてたの?」
今、急に思ったんだけどね?
燐斗「別に…莉音って奴と話したくなった。あと、めんどくさかった」
「ふーん」
相変わらず、めんどくさがりなんだね。