解離「声」同一性障害
タイトル未編集
 
           ☆登場人物☆
佐渡 未來(さど みき)
14歳(中学二年)
幼少期に親を亡くして、親戚の家に住んでいる

上阪 有菜(かみさか ありな)
14歳(中学二年)
未來の幼少期からの親友

井ノ原 霧夜(いのはら きりや)
14歳(中学二年)
スポーツ万能。未來の彼氏。

福原 雅(ふくはら まさ)
14歳(中学二年)
奇跡の美声。絶対音感の持ち主。
ある秘密が隠されている。






桜が満開に咲いている時期だった。
まぁ、だからといって綺麗だとかそんなことが言いたいんじゃない。
これは私がいつも考える朝の日課だ。
特に深い意味はない平凡な観察日記。

「やっぱり朝は来ちゃうよね」

誰もいない、自分だけのいるこの部屋で1人つぶやいてみた。
時間というそのものが何故か苦手だ。
楽しいと思ったら時間は通り過ぎていくし、
楽しくない時間はその10倍くらいかかってしまう。
だから嫌いだ。
ずっと昨日の夜のままだったらよかったのに。

「未來!いつまで寝ているつもり?いい加減起きなさい!」

あぁ、またいつもの嫌で、嫌いな一日が始まってしまうのかと思うと泣けてくる。
本当に五月蝿い、耳障りな雑音(ノイズ)もいいところだ。
でもここは切り替えて

「お義母さん、ごめんなさい。今すぐ行きます。」
さぁ、今日も偽りの自分の完成。
そろそろ慣れてきたけれど、やっぱり自分じゃない訳だけあって疲れるのは確かな結果論。
準備しないとなぁ。

< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop