甘い心はあなた一色




あぁ、なんて可愛くないの……。



っていうか今、織くんに嬉しいこと言われちゃった……。



「ねぇ、紗英子さん」



体を離して、見つめられる。



「んっ?」



「今度の夏祭り、一緒に行こうよ」



「え……?」



「ちょうど部活が半日だからさ」



ふわふわ、とあたしの頭の中にはお花畑で天使が飛んでる。



これは、ででっデートのお誘い!?



「デート、しよう」



「織くん……」



「埋め合わせみたいで悪いんだけど、紗英子さんといたいんだ」



――ズッキュン



< 130 / 396 >

この作品をシェア

pagetop