甘い心はあなた一色
SWEET-5
紗英子さんの誘惑
「そりゃ、紗英子の押しに負けたんでしょ」
休日だからどこかに出掛けようってことになって、美知と今人気のケーキ屋さんにいるんだけど。
「はへ?」
え、お、押し?
「あたしがいつ押したっていうの?」
美知がそんなこと言うから、ケーキを食べようと開けた大きな口を閉じちゃった。
あたし、まったくアピールなんてしてないけどなぁ。
「押したつもりはなくても、好き好きオーラが出まくってたんじゃないの?」
「えぇっ」