甘い心はあなた一色
ずっと好きだったんだ、慎重にならずにいられなかっただけで。
ブレスレットまで渡して、独占力を露にするくらい紗英子さんが好きだから。
体目当てだって思われたくなかったってのもあるし。
でも紗英子さんから誘ってくれたんだから、もう俺が我慢する必要なんてないだろ?
だったら俺だって……。
なんて思ってはみたものの、俺はコップの乗ったおぼんを持ったまま、目の前の光景に絶句した。
「嘘だろ……」
俺の部屋のソファで気持ちよさそうに寝息をたてる……紗英子さん。