甘い心はあなた一色




「じゃあなんで……」



「見せつけたい、ってとこかな」



「え」



「紗英子さんは俺のだって」



「えええ!?」



なにこれなにこれーっ!



甘い甘い言葉をかけられたあたしはもう真っ赤。



なのにそんなあたしを見ながら、余裕の織くん。



ああ、なんだか悔しい。



「紗英子さん、うるさい」



「ご、ごめん……」



あまりにも織くんが甘い言葉を言うからいけないんだよ?



「でも、」



「でも……?」



「そんなところも好きだよ」



――ズッキュン



< 270 / 396 >

この作品をシェア

pagetop