甘い心はあなた一色




「紗英子が好きだから言った。別に俺は、幼なじみのままでいいんだ」



「そ、そうなの?」



「あぁ。ただ……」



サラッと前髪を触られて、あたしの頬が真っ赤に染まった。



「なな、なに!?」



「俺はお前を、どこまでもえこひいきするつもり」



「へ、っはい?」



えこひいき!?なんですって!?



「お前が俺のせいで今日みたいに何かされてたら、かばってやるし」



「え、うん……」



「お前が寂しいときは、全部を捨ててでも駆けつけてやるよ」



「え……」




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