甘い心はあなた一色
「紗英子さん!!」
呼ばれた名前。
見ると息を切らした織くんがあたしのところに走ってきて……って。
「うわっ!し、織くん!?」
そのまま突進するように抱きしめられた。
「紗英子さん……」
ギュウウと抱きしめられて、幸せを感じてしまうあたしって。
重症かな?
「おいおい、イチャつくのは2人のときにしろよ」
あきれたような声を出すのは、彼方。
うわっ!!
「彼方がいたんだった!!」