甘い心はあなた一色
よかった、大好きな美知の力になれて。
あたし嬉しいよ。
「紗英子!」
すると呼ばれた名前。
「彼方、どうしたの?」
教室の入り口で、彼方があたしを呼んでる。
「お前にお客さん」
「え?」
お客さん?誰だろ……。
ゆっくりと彼方のところまで歩いていくと。
「あれ、朱音ちゃん」
なぜだか朱音ちゃんが立っていた。
「じゃ、俺行くから」
「うん。彼方ありがと」
彼方にお礼を言ってから、朱音ちゃんを見た。