甘い心はあなた一色
「はぁ、最後まで妬かせてくれるんだなぁ……」
「え?なに?」
織くん何か言った?
「いや、なにもないよ」
「……そ、う?」
だったら最後くらい、思う存分泣かせてほしいな。
そのまま織くんの胸に飛び込んだ。
「……紗英子さん」
「織くん、好きだよ……」
高校生じゃなくなったら、なんだか織くんが遠くなっちゃいそうで。
近くにいないから、不安になるよ。
3年生になったら、もっともっと人気が出るだろうし。
あぁ、どうしてこんなに年の差を感じちゃうんだろう。
たった1歳なのに。
あたし、どうしたらいいのかな。