甘い心はあなた一色
『えっ、織くん!?』
『大切にお願いします。俺の彼女なんで』
――え?
はぁ?って顔をしている彼方の機嫌を気にしていたあたしは、織くんの言葉で胸を踊らせてしまった。
“俺の彼女”
むふふふっ。そんな風に言われるなんて夢みたい……っ。
「おい聞いてんのか紗英子!」
――ハッ。いけない妄想の世界に行ってた!
「え?あ、うん聞いてるよ」
「ふざけてんな、緒方織?ちょっと顔がいいからって、生意気なヤツだ」