胸キュン *イケメンに限る
☆純子side☆
軽い声の主はやはり、中島くんだった。
「ねぇ、行こ~よ~!
カラオケ~!
あ、カラオケじゃなくても
美優ちゃんの好きなとこなら
どこでもOK!」
ニコニコと笑いながら美優ちゃんしか
目に入ってません…
「美優ちゃんてさー、かわいいよねー?
彼氏、本当にいらないのー?」
「うん、いらないかな。」
ー5分経過ー
「ねぇねぇ、
今まで何人に告られたのー?」
「それは、秘密。」
「てかさー、今まで彼氏居たのー?
どんな彼氏ー?俺、参考にするからさー、
教えて?」
「それも、秘密。
中島くんはそのままでいいと思うよ?」
ー10分経過ー
…非常に居づらいです…
仕方ないので、下を向いていると…
「おい、爽。
もういいだろ?早く帰ろーぜ。」
この、テノールボイスは岩田君だ!
まさに救世主!とばかりに
勢いよく顔をあげると、
岩田君とバッチリ目が合った。
クスッ
目を細めて、わずかに微笑むと
ポンッ
軽く頭を撫でられた。
ドキンッ
「ほら、さっさと帰ろうぜ。」
岩田君の仕草で
私が居づらかったことが分かったのか、
中島くんと美優ちゃんは
罰の悪そうな顔をした。
ドキンッ
岩田君って、やっぱり紳士だな。
なんか、耳が熱い…
「…よし、カラオケ行こう!
せっかく部活休みだし、
純子も料理研究部休みでしょ?
さ、行こう!」
そう言って、
突然美優ちゃんが立ち上がった。