シークレットガール
ホテルの部屋に入り、いつものように真っ直ぐとお風呂場に向う。


そんなあたしのことを、山吹は止める。


「お前、陸の女になったんだろ?」


確かに、勝は山吹にそう言った。


でも、あたしはそんなつもりは更々ない。


誰かを好きになるなんて気も、ない。


「気にしてんの?」


山吹にとって、そんなに彼らは大事なのだろうか。


「遊んでんのか?」


真っ直ぐにあたしのことを見る。


遊んでる、、、わけじゃない。


だって、彼らの傍にいるのは任務のためなんだから。


「別に」


あたしは山吹の首に手を回し、抱き付く。


「リン」

「任務のため」


あたしは山吹の次の言葉を待たずに、唇を重ねる。

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