シークレットガール
「リン」


建物の出口まで目の前だというのに、引き止められる。


居たよ、ここにもあたしが疑問に思う警察の人間が。


まぁ、彼もあたしと同じ人間なのだけど、、、


親に敷かれたレールを走ってきた、1人。


「タカヒロ」


タカヒロはあたしの隣に並ぶ。


彼はまだ、高校2年生。


それでもここ、、、警察庁に出入りしているのは、彼の父親が警察のお偉いさんだからだ。


「リンに会うの、久しぶりだな」


久しぶりと言っているが、確か2,3週間前にもタカヒロには会っている。


「別に、久しぶりじゃなくない」

「最後に会ったの、いつだと思ってんだよ」

「2、3週間前」

「それって、久しぶりだろ」

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