シークレットガール
タカヒロは「そっか」と言って、寂しそうに笑った。


どうして彼らがこんなことをする前に、あたしは止められなかったんだろう。


あたしは自分の無力さに、グッと下唇を噛んだ。


何が正義で、何が悪なんだろう。


あたしは遠ざかって行く、タカヒロの後姿に泣きそうになった。


人はどうして、間違いばかりを繰り返してしまうんだろう。


いつから「ごめんなさい」が、言えなくなってしまうんだろう。


昔は、、、


小さい頃は素直に、自分の非を認められたのに、、、


それは全部、時間のせいにしてしまっていいものなのだろうか?


それは、、、


間違っていると思う。


だからって、あたしに出来ることは何もないんだ。


あたしは自分の家路に向って歩いた。

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