シークレットガール
俺の言葉に、みんなが俺の方を見る。


「どういう意味だ、本城」


泉谷警視が聞く。


「確信があるわけじゃねぇ」

「リンが1番、犯人に近づいてるのかもね」


泉谷警部は、リンが治療している部屋の扉を眺める。


すると、調度良く扉が開く。


部屋の中から出てきた先生に詰め寄る。


「あの、リンの様態は?」

「心配ありませんよ。出血量は多かったですけど、怪我自体はそう対したことはありませんから。麻酔が切れ次第、目を覚ましますよ」


医者の言葉を聞き、愛華がホッとしてその場にしゃがみ込む。


「ありがとうございました」


泉谷警視と泉谷警部は、深く頭を下げる。


__バタバタ__


病室とは不釣合いな足跡が聞こえてくる。

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