シークレットガール
~ リン ~


体がズキズキ痛む。


耳には聞き覚えのある声が聞こえてくる。


「リン。俺じゃ、止められねぇんだよ。あいつのこと」

「どういうこと、タカヒロ」

「誰も、あいつを止められねぇよ。あいつは本気で潰そうとしてる、暴走族を」


目を開けると、1番最初に視界に入ったのは愛華だった。


「リンちゃん~」


そう言い、あたしに抱きついてくる。


愛華の言葉で、一斉にあたしに視線が集まる。


あぁ、、、


あたし、死ねなかったんだ。


何か、ダサいな、、、


カッコつけて、飛び降りたくせに、、、


2階から飛び降りたのに死なないなんて、あたしどんだけ神様に嫌われてるんだろう。

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