シークレットガール
あたしは、小さく頷く。


『そこに、全部あるから、、、』


お母さんは安心したように顔をする。


『リン。パパのこと嫌いにならないで?悪いのは、全部ママだから』


どうして、そこまでお母さんがあの人のことを愛していたのかわからない。


あの人がお母さんに優しくしているところなんて、あたしは見たことなんてなかったし。


『お願い、、、リン』


そう言うもんだから、それにあたしは頷く。


『パパと柚のこと、、、お願いね』


それを最後にお母さんは瞳を閉じた。


そこに救急車のサイレンが聞こえてきた。


それからのことはよく覚えていない、、、


気が付いたら、病院に居て、警察の人間に囲まれていた。

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