シークレットガール
そしてお母さんは病院に運ばれて数十分後、息を引き取った。


楓や椿は隣で泣いているというのに、あたしは涙の1つも溢すことはなかった。


お母さんが死んで、あの人も楓も椿バタバタしていたけど、子供のあたしには手伝えることなんてなくて、、、


あたしはただ、お母さんの遺影を黙って見ていた。


葬式とかが終わり、一段楽した頃、お母さんが言っていたことを思い出した。


そう、、、お母さんの宝箱のことを、、、


みんなに気付かれないように宝箱を手にして、自分の部屋に篭った。


その宝箱の中には何冊もノートと、柚とあたしの母子手帳と、手紙が入っていた。


でも、子供のあたしに全部を理解するのは難しくて、、、


あたしは、死ぬ気でいろいろと勉強をした。


そして、お母さんが隠していた真実を全部知った。

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