シークレットガール
なら、今回が全部を終わらせる、絶好のチャンス。


「今回のことに、タカヒロも関わってる」

「そうか」


やっぱり、この人には全部お見通し、か。


あたしは手を差し出す。


「手錠が1つ足りないわ」


それに鼻で笑い、デスクに置いてあった、もう手錠をあたしに差し出した。


あたしはそれを受け取り、部屋のドアへと向う。


出ようとドアに手をかけて、立ち止まる。


「あなたはお母さん愛してた?」


直接聞くことは出来ないから、振り返らず尋ねる。


「、、、あぁ」

「そう。、、、なら、あたしはお母さんと、、、警察官のお父さんの子供として、自分の正義を貫いてくる」


あたしは振り返ることなく、部屋を出た。

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