シークレットガール
言われた場所に着き、ふと思う。


あたし、どういう人間か、何も聞いて来てない。


男か、女かさえもわからない。


これじゃ、あたしが探すのは無理だ。


相手は、あたしのことをわかっているのだろうか。


待ち合わせ時間は、もう過ぎている。


もしかして、行き違いにでもなってしまっただろうか。


そう思い、携帯を開いたの同時に、車のドアが開いた。


何も、言わずに車に乗り込む男。


あたしは、その男を見て動けなくなる。


手に持っていた携帯はあたしの手から落ち、音を立てる。


どうして、彼がここに、、、?


あたしの頭の中は、困惑する。


でも、男は何食わぬ顔をしながらあたしのことを見る。

< 268 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop