シークレットガール



「、、、陸」



そう、彼の名前を口にすることしか、あたしには出来なかった。


陸の温もりが伝わってくる。


それが、心地よくて、、、


あたしの中の何かが簡単に崩れて行く。


意地とか、覚悟とか、、、


何もかも、彼は壊して行く。


「やっと、、、。やっと、お前の隣に並べる」


、、、陸。


「警察なんかに興味もなかった。けど、、、お前の傍に居れる方法は警察に入って、お前のところまで駆け上がって行くしか、俺にはわかんなかった」


抱き締める力が強くなる。


もう、忘れられていると思っていた。


あたしのことなんて、陸の中に存在すらしていないんじゃないかって、、、

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