シークレットガール
「リンちゃんだって、言ってんじゃん」


愛華が、そんな陸に言う。


きっと彼が聞きたいのはそこじゃないと思うんですけど、、、。


「うちの学校じゃ、見ない子だよね」


柔らかい言い方で、斗真は聞く。


「確かに。こんな可愛い子なら、俺が食ってるし」


勝は品定めするように、あたしのことを見てくる。


「転校生」


別に隠すことでもないので、そう言う。


「リンちゃん、転校生なの?何処のクラス?」

「3-B」


愛華の言葉に返事をしたが、あたしは彼らの様子を伺ったまま。


「なら、あたしと同じだね~」


不思議な子、、、


それがあたしが愛華に抱いた、第一印象だった。

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