城田くん取扱説明書
「あ、えーとね、ここは…。」
陽太くんが教えてくれたように、ゆっくり、わかりやすく説明する。
「…わかった?」
ひとに教えることなんて全然なかったから、こんなこと初めてで。
なんだかすごく難しい。
私が聞くと陽太くんは笑顔で
「……全然わからない!」と言った。
ガーン…。
まさにそんな効果音が響きそうな衝撃。
「ご、ごめん。私もそんなに勉強得意じゃなくて。」
私がショックでうつ向いたとき、ポンポンと頭を大きな手で撫でられた。