kuro


知らないうちに10年以上時が過ぎていた。

彼さえいれば何でも良かった私は、
彼がいない今が、無価値にしか思えなくて。


夢も現実も頭の中、空っぽで。

真っ白で。


歩いても止まっても見渡しても
どこにも色は、もうなかった。



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