kuro
信じられない。
この子は完全にノーガードだった。
寧ろ途中ちらほら存在を消していた。
(ごめんなさい。)
どういうこと?
じゃあこの女の子は何?
くろの大切な子じゃないの?
なんなの?可愛いだけなの?
え、意味が分からない。
てか、この男の子は何。誰。
え、お日様?
男?
え。
くろまさかそっち??いやいや。
とにかく、誰。
混乱する頭が暴走。
完璧にパニックを起こしている私に
くろは更に追い討ちをかける。
「で、那都の彼女のえみりちゃん。」
ナツノカノジョノエミリチャン?
那都.....男の子。
えみりちゃん....お日様のはずだった可愛い子。
彼女?
彼女ってなんだっけ。
お付き合いしている女性のことだ。
お付き合い?
え、じゃあくろはますますどういうことだ?
もう頭がパンクしそう。
でも、とりあえず
この子は、お日様じゃ、ない。
「おねーさん、大丈夫?」
恐らく百面相をしていた私をくろが
ゆさゆさと揺らす。
されるがままになりながらも
とりあえず聞きたいことを口にする。
「君は、何?」