kuro
本当に本当に本当に本当に本当に
名残惜しいけれど
風邪ひくと困るし
見せたくないし(二回目)
ゆさゆさと光を揺らして起こす。
「ひかりー。おきてー。
那都きたー。ひーかーりー。」
「ひかり?!」
何回かもぞもぞして
光が小さく「ん。」と声を漏して
目をぱちぱちさせた。
え。
何今の声。
やばいやばい。
危ない危ない。
何だか昼間に開いてはいけない
扉を開くとこだった。
はっ。
那都も聞いたんじゃ.....
おそるおそる後ろを振り返ると那都はキッチンでお湯を(勝手に)沸かしていた。
セーフ。
この声は那都にはダメ。
玄斗は心に誓ったという。